エルダの守護者たち – 第四章『炎の中の覚醒』 前編

「弓兵、準備!敵が射程内に入ったら、一斉射撃だ!」

敵軍が射程内に入ると、村の弓兵たちは一斉に矢を放った。無数の矢が空を切り、敵軍の前列を貫いた。しかし、敵軍は怯むことなく進軍を続けてきた。

「全員、持ち場を守れ!絶対に村を渡すな!」ケンジは力強く叫び、前線に向かって駆け出した。

リオもその後に続き、初めての戦闘に臨む決意を固めた。彼は剣を握りしめ、敵の兵士に立ち向かった。最初の一撃は躊躇してしまったが、ケンジの声が彼の耳に届いた。

「リオ、恐れるな!自分の力を信じて戦え!」

リオはその言葉に勇気をもらい、再び剣を振るった。彼の動きは次第に滑らかになり、敵兵を次々と倒していった。しかし、その中で彼は自分の心の中に葛藤を感じていた。

(僕は本当に戦えるのか?この力は誰かを傷つけるためにあるのか?)

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