ある日、知恵者の小さな女の子、みくは、家の裏庭で何かキラキラしたものを見つけました。その正体は、「ミライのかけら」と呼ばれる、美しいガラス細工のような魔法の石でした。好奇心旺盛なみくは、思わずその石に触れてしまいます。すると、目の前の景色が途端に輝き始め、周りの世界がキラキラと光を放ちました。
みくが目を開けると、彼女は不思議な異世界に立っていました。空はまるで七色の絵具を塗ったように鮮やかで、町中では陽気な住民たちが忙しそうに動き回っています。彼らは愉快な生き物たちと暮らしていて、まるでおとぎ話の中に入り込んだような気分でした。
その時、みくの目に飛び込んできたのは、ピンク色のふわふわしたウサギ、ラビィです。ラビィは明るい笑顔を浮かべて、「やあ！君はこの世界に来たばかりの子だね？私はラビィ、君の友達になってあげる！」と声をかけてきました。
みくは、すぐにラビィと友達になりました。ラビィは「いたずらマスター」として、この世界をもっと楽しくするためのさまざまないたずらやゲームを考えているのです。「まずは風船シーソーで遊ぼう！」とラビィは提案しました。
風船シーソーに乗ると、ふわふわと空を飛んでいる気分になり、とても楽しい体験でした。みくは笑いながら、「もっと高く上がりたい！」と叫びます。すると、ラビィは「よし！今度は特大の風船を作って一緒に飛ぼう！」と意気込むのでした。
その後、みくとラビィは次々に仲間を集めることにしました。まずは、カラフルな羽を持った小鳥のピッピ、彼女はおしゃれで歌が得意な生き物でした。次は、おっとりした性格の小さなリスのリリーで、木の実を集めていました。一緒に遊ぶことで、町の中はますます賑やかになりました。
みくは知恵を使い、仲間たちの困り事を解決していきます。ピッピは歌を歌うのが好きなのに、声が出ない時があると悩んでいました。「もしかしたら、声を出すための特別な風を送り込む魔法があるかもしれないよ！」とみくは提案し、皆で一緒に風を送り続けました。これが功を奏し、ピッピの声は元気に戻りました。
そのことに嬉しくなったみんなは、次はリリーのために特大のクッキーを作ることにしました。「クッキーを一緒に作るなんて、すっごく楽しそう！」とみくは言い、材料を集めて仲間たちとクッキー作りに挑戦しました。
ところが、うまく焼けなかったり、材料がこぼれたり、コミカルな失敗の連続でした。リリーはその様子を見て大笑いし、みくもつい笑ってしまいました。すると、いつの間にか失敗が成功に繋がり、パーティーのように楽しい時間を過ごしました。
物語のクライマックスでは、みくがラビィと共に思いついた特大のカラフルな風船を作り、町のみんなを巻き込んで大きなお祭りを開くことになりました。皆で力を合わせて風船を膨らませることに挑戦しました。笑い声が響き渡り、町中が活気に満ち溢れました。
お祭りが始まると、ラビィのアイデアでいたずらゲームやダンスも取り入れ、みんながそれに加わりました。「風船ダンス！」と叫ぶと、住民たちが風船を持って踊り出します。みくはその様子を見て、本当に楽しい気持ちになりました。
最後には、特大の風船が空に舞い上がり、大きな虹の橋のようになりました。町の人々とみんなで大きな声で笑い合いながら、お祝いのフィナーレを迎えました。みくの心には、友情と笑顔で満ちた幸せな思い出が刻まれました。
最後に、みくは「ミライのかけら」を使って元の世界に帰る準備をします。「また会えるよね？」とラビィに尋ねると、ラビィは「もちろん！いつでもこの世界のことを思い出してね！」と答えました。
みくは自分の心の中に、その異世界の冒険や新たな友達との絆を深く刻み込みました。これからの彼女の人生には、知恵と勇気をもって冒険に挑む力が満ちているのだと感じました。全ての経験が、みくを成長させる宝物のように思えました。毎回心の中でその冒険を思い出すたびに、彼女は幸せを感じ、明るい未来を信じることができるのでした。
