ある日の挨拶が響く庭で、元気いっぱいの女の子、ミカが遊んでいました。彼女の明るい笑顔は太陽のように輝いていました。いつものように、彼女は裏庭で遊んでいると、ふと目に留まったのは奇妙な動きをする帽子でした。つくりは少し古くて、色とりどりの糸で刺繍が施されています。
「わぁ！すごく素敵！」
ミカはその魔法の帽子を手に取りました。なぜか、帽子は快く彼女の頭にフィットしました！すると、次の瞬間、彼女の耳がピクンと動きます。何かが聞こえてくるのです！
「やぁ、ミカ！ボクはトントンだよ！」
「えっ、ウサギが話した？」ミカはびっくりしました。そこには、ウサギのトントンがいました。トントンは、いつも裏庭に住んでいる小さなウサギで、白い毛に特徴的な大きな耳があります。彼は元気に走り回るのが大好きです。
「この魔法の帽子のおかげで、動物たちと話せるようになったんだ！さあ、一緒に何か楽しいことしようよ！」
「それなら、動物運動会を開こう！」
ミカの提案にトントンは目を輝かせました。そこで二人は、公園に住む動物たちを呼び集めることにしました。まずは、空を自由に飛び回る小鳥のピヨピヨ、そして、木の間を跳ねるリスのチョリ、さらに、地面をゆっくりと進むカメのノロも声をかけることにしました。
「みんな、運動会があるよ！たくさん競争しよう！」
動物たちは集まり、ミカとトントンからの話を聞いて興奮しました。「よーし、みんな準備はいい？」ミカが大きな声で叫ぶと、元気にうなずく動物たち。競争の始まりです！
最初は100メートル走です。動物たちが並び、スタートの合図を待ちます。トントンは自信満々で耳をピンと立てて、ウォーミングアップをしていました。
「ボク、絶対に一番になるよ！」とトントンが言うと、ピヨピヨが「高いところからも見えるから、大丈夫！」と応援してくれました。
「では、よーい、スタート！」
一斉に動物たちが走り出します。トントンも勢いよくダッシュ！でも、ノロは、ゆっくりとしたペースで取り組みます。一方、ピヨピヨは飛び跳ねながら、チョリは木の上から素早く進みます。ゴールが近づくにつれて、トントンのスピードが急上昇！
「いけいけ、トントン！」
しかし、予想外のことが起こりました！まさにゴールの直前、トントンは地面に足をすっかり滑らせてしまい、ザーッと滑ってしまったのです。彼はザザーッとしりもちをついて、大きな声で「うわぁ！」と叫びました。
動物たちは、その瞬間思わず声を上げて笑い出しました。「大丈夫、トントン！」「そんなの全然気にしないよ！」
ミカは笑顔でトントンを励ましました。「大丈夫、次は頑張ろう！」
そうして次は、盛り上がりの「バルーンリレー」が開催されることに。参加者は、各自風船を持って走り、高さを競います。ミカとトントンがチームを組むことに決定しました！
ミカ「トントン、みんなで協力して風船を一緒に持ち上げよう！」
トントン「うん、ちゃんとサポートするよ！」
風船リレーが始まりました！ミカが最初に走り出し、トントンも後ろからジャンプしながらついて来ます。次々と動物たちが参加し、みんなで力を合わせて風船を上に飛ばしました。
「もっと高く！もっと高く！」
たくさんの風船が空を飛び上がっていきます。まるで空に色とりどりの花が咲いたようです。高く飛ぶ風船を見上げて、ミカは大喜び。「見て、みんな！こんなにたくさん飛んでるよ！」
運動会の終わりには、ミカと動物たちは大いに盛り上がり、楽しいひとときを過ごしました。笑い声が響く中で、みんなでお祝いをしました。特に、トントンが転んだことが好評で、みんなで「トントンの転びパフォーマンス」と名付けました。
一日が終わる頃、動物たちは次回を楽しみにして「また運動会をやりたいな！」と話し始めました。
ミカは、自分の夢も叶ったことを感じました。動物たちの友情と笑いに満ちた運動会は、町中での素敵な記憶として語り継がれました。みんなの心が温かくなり、笑顔が広がる素晴らしい冒険だったのです。そして、ミカはその日をいつまでも思い出の宝として大切にすることを決めました。
