アウルムはゆっくりと首を振り、静かに言葉を続けた。「妾の役目はここまでじゃ。お主と共に戦い、この地を守るために力を尽くせたこと、妾は誇りに思っておる。」
「アウルム…君がいなければ、僕は…」慶太郎は声を詰まらせながらも、彼女に感謝の思いを伝えたくて言葉を探していた。「僕は君にどれだけ助けられたか…どれだけ勇気をもらったか、君がどれほど大切な存在だったか…」
アウルムは微笑みを浮かべながら、彼に近づいた。「妾も同じじゃ、慶太郎。お主のおかげで妾は再び戦う意義を見出せた。妾はこの地で、お主と共に戦えたことが本当に嬉しかったのじゃ。」
「でも…君はもう、僕の側にはいられないのか?」慶太郎は涙を拭いながら問いかけた。
「そうじゃ…妾はもう一度お主の前に現れることはできぬじゃろう。」アウルムの声は少しだけ哀しげだったが、その目には決意が宿っていた。「しかし、妾の意思はお主の中に残り続ける。お主の心の中で、妾はいつでもお主と共におる。」
慶太郎はその言葉を噛み締めるように頷き、アウルムの手を強く握りしめた。「君の意思を、僕が受け継ぐ。君が守ろうとしたこの地球を、僕も守り続ける。約束するよ。」


















