研究室のドアが開いた。そのドアから出てきたのは、くるくると巻いた髪に眼鏡をかけた天才少女アリスだ。彼女の頭には、いつも頭に浮かんでいる新たなアイデアの閃光が輝いていた。いつものように、彼女は壁一面に広がる大きなホワイトボードに向かって、熱意と情熱をもって新しいロボットの設計図を描き始めた。
「みんなが楽しく暮らせるように、役立つロボットを作りたいんだ！」そんなアリスの想いは、彼女が織りなすロボットたちへと生命を吹き込む。そして彼女の研究室から次々と生まれ出るのは、便利さと笑いを兼ね備えた斬新なロボットたちだ。
まず最初に完成したのは「モップロボット」。名前の通り、自動で床を拭き掃除してくれる機能がついていた。しかしそのロボットは一つ問題を抱えていた。なんと、作動させると水をこぼしてしまうのだ。それでもアリスは諦めず、「モップロボット」に水をこぼさないように改良を重ねた。しかし何度やってもうまくいかない。それでもアリスは笑顔を絶やさずに試行錯誤を続けた。
次に誕生したのは「掃除機ロボット」だ。吸引力抜群のこのロボットは、ハウスダストを一掃する能力を持っていた。だがまたしても何か一つ間違った機能があった。作動させると、主人の髪を吸い込んでしまうのだ。それでもアリスは前向きに、「吸引力を調節する機能をつければいいんだ！」とアイデアを出し続けた。
そんな中、アリスが新たに作ったのが「料理ロボット」だ。料理ロボットは、食材をセットするだけで美味しい料理を作り上げるという驚異的な能力を持っていた。しかし、何とこのロボットもまた一つ間違った機能を持っていた。それは、料理中に食材を爆発させてしまうというものだ。特に揚げ物をするときは大変で、油が飛び散って周囲が大混乱になることもしばしばだった。
アリスはそんなロボットたちを見て、悔しさと同時に楽しさを感じていた。「うーん、これもうまくいかないなぁ。でも、面白いね！」そんな彼女の研究室は、いつも笑いで溢れていた。それは、完全な失敗ではなく、新たな可能性への道筋だったのかもしれない。アリスのロボットたちは、完全な便利さを追求する一方で、人々が笑顔になることも大切にしていた。
アリスの努力は、彼女の周囲の人々からも賞賛を受けていた。「アリスのロボット、何かと問題はあるけど、見てると楽しいよね」「まさか料理中に食材が爆発するなんて、想像もつかなかったわ！」と、誰もがアリスのロボットについて話していた。アリスの研究室からは、毎日新しい笑いが生まれ、その笑いは彼女の周囲に幸せを運んでいた。
アリスは何度も失敗を繰り返しながらも、その都度新たなアイデアを思いつき、研究を続けていた。彼女は、完全なロボットを作ることよりも、人々が楽しみながら生活できるロボットを作ることを大切にしていた。そしてそのアリスの想いが、彼女が作り出すロボットたちにまで伝わっていたのだ。
