エディンは遠くを見つめながら答えた。「かつて私はこの国を脅かす大きな邪悪から守っていた。しかし、その力を恐れた者たちによって、私の魂はこの本に封じ込められ、永遠の監獄とされたのだ。」
彼の話には悲しみと怒りが混じっていた。ミリアは彼に同情し、何とかして彼を助けたいと思ったが、その方法がわからなかった。そんな彼女の思いを感じ取ったのか、エディンは彼女の手を取り、力強く言った。
「しかし、君がここに来たことで、すべてが変わるかもしれない。君にはこの書庫から脱出する力がある。私たちが協力すれば、外の世界へ戻ることができるだろう。」
ミリアはその言葉に力を得て、エディンと共にこの本の世界からの脱出を試みる決意を固めた。二人は古城を後にし、森を抜けて行く途中でさまざまな障害に遭遇したが、互いを助け合いながら進んでいった。この過程でミリアは魔法の才能をさらに掘り下げ、エディンは戦士としての技を彼女に教えた。
夕暮れ時、彼らは森を抜け、一軒の小さな家を見つけた。家の中には温かい光が灯っており、ミリアは安堵の息をついた。エディンはミリアに向かって言った。
「今日はここで休もう。明日はもっと厳しい試練が待っているかもしれないから、力を蓄えるんだ。」
ミリアは彼の言葉に頷き、その夜、二人は過去の戦いや未来の希望について語り合った。この奇妙な冒険が彼女の人生をどう変えるのかまだわからないが、ミリアはエディンとの新たな絆を大切にし、何が起ころうとも前に進む覚悟を決めていた。
