ヘルゼウスは彼を励ますように言ったが、その言葉の裏に隠された何かが雄介を不安にさせた。彼は次第に、自分が本当に何を望んでいるのかを考えるようになった。この力を持ち続けることで、彼は何を得ようとしているのか。そして、それが本当に自分の望みなのかどうかを。
ある日、特に強力な次元の亀裂が都市の中心部に現れた。そこから現れたのは、かつてヘルゼウスと並んで恐れられた悪魔「アルグリフ」だった。アルグリフは、あらゆる物質を腐食させる力を持ち、その恐ろしい姿は人々を恐怖に陥れた。
雄介はアルグリフと対峙するため、すぐに現場に向かった。彼はこれまで以上に強大な力を使って戦うことを決意した。だが、その戦いの最中、彼は自分の中で何かが崩れていくのを感じた。
「もっと力を…」
雄介は叫びながら、ヘルゼウスの力を引き出そうとした。しかし、引き出すたびに彼自身の意識が薄れていくようだった。戦いの終盤、彼はついにアルグリフを倒すことに成功したが、その代償として、自分の精神がヘルゼウスに侵食されていることに気づいた。
「これ以上は危険だ…」
雄介は戦いの後、ヘルゼウスにそう告げた。だが、ヘルゼウスは笑い声を上げ、その言葉を嘲笑った。
「今さら何を言う？お前はもう私の力なしでは生きていけないのだ。それを受け入れるしかない」
