第1章:前編|中編|後編
リオが意識を取り戻した時、周囲は薄暗く、友達のカイとミアの顔が心配そうに覗き込んでいた。
「リオ、大丈夫?どこか痛いところはない?」カイが心配そうに尋ねる。
「うん、なんとか大丈夫だよ。ただ、あの紋章が…」リオは手の中にある輝く紋章を見つめた。
「すごいね、それ、本当に何か特別な力を持っているのかもしれない」とミアが興奮気味に言った。
三人は慎重に神殿を後にし、村へと戻ることにした。帰り道、リオは手の中の紋章が微かに温かいことに気づき、その力の不思議さに心を奪われた。
村に戻ると、リオは祖父母に今回の出来事を話した。祖父は厳しい表情でリオを見つめ、深いため息をついた。
「リオ、その紋章はただの遺物じゃない。古代のエレメンタルの力が宿っていると言われている。大事にしなさい、そしてその力を慎重に扱うんだ」と祖父は警告した。
「わかりました、おじいちゃん。気をつけるよ」とリオは答えたが、その心は紋章の秘密に対する好奇心でいっぱいだった。