影の館 – 第2話

佐藤純は、影の脅威から解放される手がかりを求めて、洋館の歴史を探ることに決意した。まず彼は地元の図書館へ足を運び、洋館の古い文献や新聞記事を読み漁った。そして、地元の長老たちにも話を聞くため、町を歩きながら彼らを訪れることにした。

図書館の古文書コーナーには、洋館の過去に関する記録が幾つか残されていた。その中で、一つの新聞記事が純の目に留まった。それは洋館の前の住人が、闇の儀式を行って逮捕されたという記事だった。記事によると、その住人は館内で多くの動物を生け贄にし、何らかの邪悪な存在を呼び出そうとしていたとされていた。

長老たちの証言もまた、この記事の内容を裏付けるものだった。特に、90歳を超える町の古老、松本氏の話は興味深かった。彼は若いころ、その洋館の周りで奇妙な儀式の音や、動物の悲鳴が頻繁に聞こえていたと語った。そして、ある夜、天を仰ぐと空に巨大な黒い影が浮かんでいたという。



純はこれらの情報を元に、洋館の地下室を再度調査することに決めた。地下室の隅々を捜索している最中、古びた日記帳を発見する。それは、前の住人の手によって書かれたもので、闇の儀式の具体的な方法や、呼び出された邪悪な存在についての詳細、さらにはそれを封印する方法について詳しく記されていた。

日記によると、この儀式には特定の月の夜、特定の生け贄、そして特定の呪文が必要だった。そして、呼び出された存在は非常に強力で、一度目をつけた人間を追い詰め、その魂を奪い取るという。

しかし、最も驚きの情報は、その邪悪な存在を封印する方法だった。それは、儀式を行った者自身が犠牲になり、自らの魂を捧げることで、その存在を再び封印することができると書かれていた。

純はこの日記を葉子に見せ、二人はこの邪悪な存在を封印するための方法を探すことを決意した。しかし、その方法は決して容易ではなく、夫婦を試す難題が待ち受けていた。

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