時間の渦 – 第1話

時計を手に入れた翌日、翔太は普通に目を覚ました。しかし、目を開けると彼の部屋は真夜中のように暗く、窓の外には月明かりしかなかった。彼は時計を見ると、朝の7時を示していた。しかし、部屋の暗さと時計の時間が一致しない。翔太は混乱しつつも、時計の異変に気付く。彼は昨夜購入した古時計を確認すると、その針は狂ったように早く動いていた。

驚きの中、翔太は突如として子供の頃の思い出に引き込まれる。彼は10歳の頃、友人たちと遊ぶ公園の風景を目の前に見ていた。彼自身も10歳の姿で、友人たちと追いかけっこをしている。この場面は彼の中での幸せな思い出だった。しかし、その幸せな時間も束の間、突如として空が暗くなり、彼は再び自分の部屋に戻される。

部屋に戻ると、外は昼間になっていた。しかし、翔太の部屋の時計はわずか5分しか経過していない。彼は時計の異常さに戸惑い、再び古時計を確認する。すると、その時計は狂ったように早く動いていたが、突然止まった。

その後も、翔太は様々な時代や場所に飛ばされる。彼が中学生の頃の卒業式、高校時代の最初の恋、そして家族を亡くした交通事故の瞬間。特に、交通事故のシーンは彼にとってトラウマであり、その瞬間を何度も繰り返して見ることは彼に大きな精神的なダメージを与えた。

翔太はこの時間の歪みから逃れる方法を探し始める。彼は時計店に戻ろうとするが、外は再び夜になり、彼の足元には霧が立ち込めていた。道を歩くと、道端には時計の針のようなものが散らばっており、それを追いながら彼は店を目指す。

翔太の心の中は恐怖と混乱でいっぱいだった。彼はこの時間の歪みを止める方法を見つけることができるのだろうか。彼の冒険は、これからが本格的に始まるのだった。

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