あやしい探偵社 – 第1話

謎の宝探し、解決法はテレビの力?!

一つの恋愛問題が解決され、あやしい探偵社は再び平穏を取り戻していた。しかし、その平穏は長くは続かなかった。新たな依頼がトモヤの元に舞い込んできたからだ。今度の依頼人は、サヤカという女性。彼女の父が遺した宝探しの手がかりだけを残してこの世を去ってしまったという。

サヤカが手にしていたのは、謎めいた手紙と古ぼけた地図だった。サヤカは手紙を見つつ、「父が最後に何を伝えたかったのか、私には全く分かりません」とトモヤに打ち明ける。

トモヤはニヤリと笑った。「さて、どうやってこの謎を解き明かすかな」彼はテレビのリモコンを手に取り、昔流行った宝探し番組を視聴開始。サヤカは首を傾げた。「それが何か手がかりになるのですか?」

トモヤは「それが分かったら謎は解けるよね」とだけ答え、引き続き番組に目を向ける。テレビでは冒険家が数々の謎を解きながら、目指す宝に近づいていく。その過程を見つめるトモヤの目には、いつもとは違う熱意が宿っていた。



数日間、トモヤとサヤカは共に番組を見続け、手紙と地図の謎を解き明かそうと試みた。番組で冒険家が取った行動、出題された謎、そしてそれらがどう宝物に繋がるか。その全てがトモヤとサヤカの頭の中で繋がり、謎解きの手がかりとなっていった。

そして、ついにその日が来た。トモヤとサヤカは手紙と地図に描かれた謎を解き明かし、宝物が眠る場所を見つけ出したのだ。宝物の場所は、サヤカの父が子供の頃に過ごした古い家の地下だった。

宝物とは、サヤカの父が生前、彼女に語りきれなかった物語や記憶の詰まった日記だった。サヤカは涙を流しながら日記を読み進めた。「父の本当の気持ちがわかった…トモヤさん、ありがとうございます。」

その夜、トモヤはひとり、あやしい探偵社のオフィスで静かに思った。「人の悩みは様々だけど、それを解決する手段もまた様々…それがこの探偵社の存在意義だ。」トモヤは再びあやしい探偵社の看板を見つめ、微笑んだ。新たな日が始まるのを待ちながら。

第1話 第2話 最終話

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