「一体、どうしたというんだ…」タカシは頭を抱え、考え込む。しかし、彼の思考はすぐに「会社に行かねばならない」という使命感に取って代わる。どれだけ体調が悪くても、会社を守るためには指揮を執らなければならないという責任感が、彼を突き動かす。しかし、この異常な姿を社員たちに見せるわけにはいかない。そこでタカシは、リモートワークを利用して指示を出すことを決断する。自分の顔を見られないよう、カメラの位置や照明を工夫し、異常を隠しながら仕事を続ける計画だ。
リモート会議が設定され、社員たちがオンラインで集まる。タカシはカメラ越しに厳しい目を光らせるが、いつもとはどこか違う様子に社員たちは戸惑う。声が少し低く、画面に映る彼の顔は青白い。彼らは「社長、体調が悪いのでは？」と心配するが、タカシは「問題ない」と強く言い返し、会議を続行する。しかし、次第にタカシは自分の異常な食欲や体の反応を抑えることができなくなっていく。生肉を渇望する衝動が強まり、彼の体はゾンビ化の進行を訴えているかのようだ。
会議が終わると、タカシはカメラをオフにして深く息をつく。「一体、自分に何が起こっているのか？」彼は完全にゾンビ化している自分に気づく。しかし、社長としての責任感がそれに打ち勝つ。「この状態でも、会社を守らねばならない」と強く自分に言い聞かせるタカシだったが、その恐怖と不安は深く心に刻まれていた。今後どうやってこの状況を乗り切るのか、彼はまだ答えを見つけられないまま、リモートワークという新しい戦場に立ち向かう決意をする。
