最後のメッセージ – 第三幕: 真実の発見 前編

そう決意を固めたカズキは、ヨシオと共に儀式に必要な材料を集め始めた。二人は古文書を参考にしながら、必要なアイテムを一つ一つ確認していった。それには特定のハーブ、石、そして古代のシンボルが描かれた布などが含まれていた。彼らは地元の市場や古物店を巡り、必要なものを手に入れていった。

「これで全て揃ったな。」ヨシオが満足そうに言い、カズキもそれに頷いた。

その夜、二人は儀式を行う場所として、アユミが最後に儀式を執り行ったとされる場所に設定した。それは旧病院の裏庭にある古い祭壇のような場所だった。月明かりのもと、彼らは静かに準備を進め、儀式を始めた。

カズキは呪文を唱え、ヨシオがアイテムを並べる。周囲は静まり返り、空気は一層冷たくなっていった。突然、地面が軽く震え始め、風が彼らの周りを渦巻いた。カズキは深く息を吸い込みながら、最後のアイテムを祭壇の中心に置いた。

「これで…アユミが何を見たのか、俺たちも見ることになるのかもしれない。」カズキが言い、ヨシオはそれに力強く頷いた。

二人は手を組み、儀式の最終段階に入った。周囲の空気がひんやりとし、一瞬の閃光とともに、彼らの前に異界への門がゆっくりと開いていくのが見えた。カズキとヨシオは互いに目を見交わし、未知の世界への一歩を踏み出す準備を整えた。

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