久しぶりの雨の日、ミナは母親の押し入れを整理していた。古びた布の箱を見つけ、蓋を開けると、そこにはたくさんのボタンが散らばっていた。その中の一つ、金色に輝くボタンがミナの手を振っているように見えた。驚いた彼女がもう一度よく見ると、それは確かにボタンが手を振っているのだった。
「ようこそ、ボタンの国へ！」金色のボタン、シルバーがにっこりと笑って言った。
ミナは驚きのあまり言葉を失った。ボタンたちが一つ一つ動き出し、彼女に自己紹介を始めた。中にはエリー、赤い布でできたボタンやウッディー、木のボタンもいた。
「ボタンの国って何？」驚きと興奮の中でミナはシルバーに問いかけた。
「これは、私たちボタンが住む特別な場所なんだ。だけど、困ったことが起きてしまって…。」シルバーの声には悲しげな音が混じっていた。
「どうしたの？」とミナ。
エリーが続けた。「私たちの大切な友達、クリスタルボタンが行方不明なんだ。彼はボタンの国を明るくしていたんだけど、突然姿を消してしまったの。」
ミナは彼らの話を聞きながら、何か手伝えることはないかと考えた。そして、一緒にクリスタルボタンを探すことを提案した。シルバーたちは喜び、冒険の計画を立てることになった。
旅の最初の日、ミナとボタンたちは大きな川にたどり着いた。川を渡る方法を見つける必要があった。
「任せて！」ウッディーが言った。彼の体から小さな枝が伸びて、浮き橋を形成し始めた。ボタンたちはそれぞれの特技を活かし、一つの困難を解決していった。
次の試練は、シルバーが足を怪我してしまうことだった。しかし、エリーがその怪我を治療する布を提供した。ミナは彼女たちの力を見て、この旅が楽しいものになると確信した。
ボタンたちとの絆は深まり、彼らは失われたクリスタルボタンの手がかりを探しながら、冒険を続けた。
旅はまだ続いていたが、ミナはすでに多くのことを学び、ボタンたちとの友情を深めていた。前途多難な冒険が待っているかもしれないが、彼女はシルバーやエリー、ウッディーとともにそれを乗り越えていく自信を持っていた。
この冒険を通して、彼らは失われたボタンを見つけるだけでなく、友情の大切さや協力の力を改めて認識することになるのだった。
