第1話 第2話
第3章: 歴史の修正
キャサリンの探求は、新たな段階へと進んでいった。彼女は、クロノスの断片の力を利用し、歴史の中での重大な出来事に介入しようと試みた。彼女の心には、過去の悲劇や災害を防ぐことで、人類の歴史をより良い方向へと導くという大いなるビジョンが広がっていた。
彼女の第一のターゲットは、過去の戦争であった。キャサリンは、戦争がもたらす無数の犠牲と破壊を防ぐことで、人類の歴史に深い平和と繁栄をもたらすことを願っていた。彼女は、クロノスの断片を通して、過去の指導者たちに影響を与え、歴史の流れを変えようとした。
しかし、キャサリンの介入が現代に及ぼす影響は、彼女が予測したものとは異なっていた。過去の戦争を防ぐことに成功した彼女だったが、その結果として新たな紛争や権力闘争が生まれ、世界のバランスは大きく崩れてしまった。
キャサリンは、自らの行動の結果を目の当たりにし、深い衝撃と失望に打ちひしがれた。彼女は、クロノスの断片の力を使って人類の歴史をより良くしようと試みたが、その力がもたらすのは新たな混沌と不安定さであった。
彼女は自問自答し、自らの行動の意義と、未来を変えることの困難さについて深く考えた。キャサリンは、時間の流れが持つ複雑さとデリケートさ、そしてその中での無限の可能性と危険性について、新たな認識を得た。