星屑ワルツ ─静寂を破る心拍─: 第4章 後編TwitterFacebookはてブLINEコピー2025/09/07かすかな嗚咽。短い笑い声。誰かの記憶が、声が、戻ってくる。真白が震える声で囁く。「聞こえる……みんな、まだ……」烈司が拳を握りしめ、叫んだ。「立て! 信じる方に倒れろ! 俺たちはまだ、生きてる!」その叫びは合図になった。無数の心拍が、次々と半拍遅れを刻み始める。一つ、二つ、三つ……やがて都市全体が巨大な鼓動のように震えた。意識空間が揺れる。無数の星々が繋がり、夜空が広がる。白銀の直線は破片となって散り、代わりに曲線と影と色が満ちていく。前へ次へ 123