「病院だよ。気を失ってたから、慌てて運んだんだ。大丈夫か?」
直人は弱々しく頷いたが、その心の中には不安と混乱が渦巻いていた。
しばらくして、医師が部屋に入ってきた。彼の顔には重々しい表情が浮かんでいた。直人は医師の目を見つめながら、静かに待っていた。
「申し訳ございません、直人さん。診断の結果、あなたには…」
医師の言葉は、直人には痛烈な衝撃として襲ってきた。不治の病、そしてそれに伴う短い残りの時間。彼の中で、時間が止まったかのように感じられた。
部屋には静寂が広がり、雅也の息遣いと、直人の心臓の鼓動だけが聞こえてきた。
「これからの時間をどう過ごすか、それはあなた次第です。」医師はそう言い残し、部屋を後にした。
直人は窓の外を見つめ、夜空に輝く星々を眺めた。彼の発見した新しい星は、遥か彼方で輝き続けていた。それは彼の人生の新しい章の始まりを、静かに照らし出していた。
彼の目から、一筋の涙が零れ落ちた。それは新しい発見の喜びと、自らの運命への哀しみが混ざり合った涙だった。
この夜は、彼にとって新しい発見と、それと同時に訪れる終わりの始まりとなった。


















