ホワイト・ロータスとブラック・ロータス – 前編

黒ずくめの男は、レオンとアリスに銃を向けた。

「あなたたちは、この地図を持っているのですね」

男は冷たい声で言った。

「この地図は、私たちの組織が探しているものです。それをここで見つけるとは、思いがけませんでした」

「組織?何の組織だ?」

レオンは尋ねた。

「私たちは、古代文明の秘密を手に入れることで、世界を支配することを目的とする組織です。その名は、ブラック・ロータスです」

男は自らの所属を明かした。

「ブラック・ロータス?聞いたことがないぞ」

レオンは言った。

「それも当然です。私たちは、表に出ることはありません。しかし、あなたたちの祖父は、私たちの存在を知っていました。彼は、私たちの敵でした」



男は言った。

「祖父が…?」

レオンは驚いた。

「そうです。あなたたちの祖父は、この地図を発見した最初の人物です。彼は、古代文明の秘密を世界に公開しようとしました。しかし、私たちはそれを阻止しました。彼は、私たちに追われる身となりました。そして、最後にこのエジプトで姿を消しました」

男は語った。

「姿を消した…?祖父は病気で亡くなったんだ!」

レオンは怒った。

「それは、あなたが信じていることです。しかし、真実は違います。あなたの祖父は、私たちに殺されました」

男は冷酷に言った。

「殺された…?」

レオンは呆然とした。

「そうです。私が殺しました」

男は告白した。

「あなたが…?」

レオンは憤りを感じた。

「なぜだ!なぜ祖父を殺したんだ!」

レオンは叫んだ。



「彼が邪魔だったからです。彼が生きていれば、私たちの計画を妨害するでしょうから」

男は冷静に答えた。

「計画…?何の計画だ?」

アリスが尋ねた。

「それは、あなたに教える必要はありません。あなただけではありません。この地図も必要ありません。私にとって必要なのは、この鍵だけです」

男は言って、ポケットから小さな金属片を取り出した。

それは、スフィンクスの目に合うように作られた鍵だった。

「これが鍵か…」

レオンは目を見張った。

「そうです。これで、スフィンクスの目から秘密を引き出すことができます。そして、次の遺跡へと進むことができます」

男は言って、鍵をスフィンクスの目に差し込んだ。

すると、スフィンクスの目が光り始めた。

そして、その目から光線が飛び出し、遠くにあるピラミッドの壁に当たった。

その光線は、ピラミッドの壁に何かを描き始めた。

「あれは…」

アリスは驚いた。

「あれは…次の暗号だ!」

レオンは気づいた。

「そうです。これが、次の遺跡の場所と、そこに隠された暗号を示すものです。これを解読すれば、古代文明の秘密に近づくことができます」

男は得意げに言った。

「しかし、あなたたちはそれを見ることはできません。あなたたちは、ここで死ぬことになります」

男は言って、銃を引き金を引いた。

前編 後編

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