「ここは、妾が作り出した精神の訓練場じゃ。ここでお主に戦いの基本を叩き込むのだ。」アウルムが厳しい目で慶太郎を見据える。
「精神の訓練場…？」慶太郎は驚きと不安を感じながら、足元の石畳を見つめた。実感はないが、確かに自分の周囲の空間が現実のようにリアルだ。「でも、どうして俺がそんなことを…？」
「どうして？」アウルムは眉をひそめた。「お主が未熟だからじゃ。怪獣との戦いで倒れたのも、お主がまだ未熟で力を扱い切れておらんからだ。妾の力を使うためには、それ相応の体力と精神力が必要なのだよ。」
スラも笑顔で付け加えた。「大丈夫ですよ、慶太郎様。私たちと一緒に頑張りましょう。訓練は大変ですが、きっと役に立つはずです。」
慶太郎は少し不安げに彼女たちを見つめたが、逃げ出すことはできないと悟った。「分かった、やるよ。でも、何をすればいいんだ？」
アウルムは満足そうにうなずき、「まずは基本じゃ」と言って、手を振ると、空間の中に幾つかの石柱が現れた。「まずはこの石柱を相手に、妾の力を使う方法を学ぶのだ。スキルを使う際のエネルギーの流れを感じることができるようにならねばならぬ。」
