モンスターストーン – 第1章: 第4話

「石柱を…壊すのか?」慶太郎は少し困惑しながら尋ねた。

「そうじゃ。ただし、ただ壊すのではなく、効率的にエネルギーを集中させることが重要だ。無駄な力を使わぬよう、スキルの発動を練習するのだ。」アウルムは厳しい声で説明した。

慶太郎は深呼吸をし、言われた通りに集中してみた。彼の中でアウルムの力が徐々に活性化し、手から金色の光がわずかに現れ始めた。しかし、その光はすぐに弱まってしまう。「うまくいかない…」

「そんなものか、お主の力は。もっと意識を集中させよ、慶太郎。」アウルムは冷ややかに叱咤する。「妾の力はただの力ではない。お主の精神と共鳴することで初めて真価を発揮するのだ。」

スラが優しく笑顔で続ける。「慶太郎様、大丈夫です。焦らずに、リラックスして、エネルギーの流れを感じてみてください。自分の体の中を巡るエネルギーを、もっと自然に受け入れてみましょう。」

慶太郎はスラの助言に従い、もう一度深く息を吸い込み、意識を集中させた。彼の手のひらに金色の光が再び現れ、今度は前よりも少し強くなった。その光を集中させ、彼は石柱に向かって手を突き出した。光は石柱に当たり、見事に砕け散った。

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