第5章：キョウコ自身の悩み
夏も後半に差し掛かり、ビーチには涼しい風が吹き始めた。キョウコの「お悩み相談所」も多くの訪問者たちの相談に答えてきたが、彼女自身も心にぽっかりと穴が開いたような寂しさを感じ始めていた。
ある日、夕方の静かな時間にキョウコはユウキに自分の気持ちを打ち明ける。「ユウキ、私、この夏を通してたくさんの人たちの悩みを聞いてきたけど、実は自分自身の悩みが解決できていないんだ。」
ユウキは驚いたような顔をして、キョウコに尋ねた。「キョウコ、どんな悩みを抱えてるの？」
キョウコはしばらくの間を置いてから「将来のことが不安で…この相談所も夏が終われば閉じるし、私はこれからどうしていいかわからない」と告白した。
ユウキは考え込み、「キョウコ、この夏を通して、たくさんの個性的なキャラクターたちの悩みを解決してきたよね。それぞれのアドバイスや経験から、何か学べることはなかった？」と提案した。
キョウコはユウキの言葉を受けて、これまでの訪問者たち、タロウ、ミオ、ゾガとの出会いを思い返し始めた。
タロウからは「見た目に囚われず、内面の輝きを大事にすること」、ミオからは「恋愛においても自分らしさを大切にし、挑戦することの大切さ」、ゾガからは「困難な状況でも、周りの人たちと協力して解決する力」を学んだ。
キョウコは「それぞれの人たちとの出会いから、自分の中の答えを見つけるヒントをもらっていたんだ」と気づき、ユウキに感謝の言葉を伝えた。
ユウキはにっこりと笑って、「キョウコ、君の中には無限の可能性がある。これからも自分を信じて、前に進んでいこう。」
キョウコはユウキの言葉を胸に、新たな一歩を踏み出す決意を固めた。夏の終わりのビーチで、二人は将来の夢や希望について語り合ったのだった。
