第1章：砂浜の新たなビジネス
鮮やかな夏の日、新米カウンセラーのキョウコは市内のカフェでユウキとランチを楽しんでいた。ユウキは彼女の古くからの親友で、どちらかと言うと斬新なアイディアを持つ天才タイプ。二人は学生時代からの親友で、キョウコがいつも真面目に進む道を考えるのに対して、ユウキは新しいことに挑戦するのが好きだった。
「キョウコ、夏の間、砂浜で何かビジネスを始めたらどう？」と、突然ユウキが提案する。
キョウコは驚きの目で彼女を見返した。「砂浜でビジネス？ 何をするつもりなの？」
ユウキはにっこりと笑いながら、「お悩み相談所を開こう！」と言った。
「何それ？」キョウコは困惑していた。砂浜での相談所なんて聞いたこともないし、実際に需要があるのだろうか。
ユウキは熱心に語り始める。「考えてみて。ビーチには多種多様な人々が訪れるよね。夏のロマンスを追い求めるカップル、家族連れ、一人で読書を楽しむ人…それぞれが様々な悩みを抱えているはず。私たちがそれを解決してあげられたら、最高のビジネスチャンスだよ。」
キョウコは考え込んだ。ユウキの言うことには一理ある。彼女自身、カウンセリングの勉強をしてきたし、実際に人々の悩みを聞くのは彼女の仕事だ。しかし、ビーチという場所に適合するかどうかは分からない。
「でも、どうやって相談を受けるの？」キョウコが尋ねた。
ユウキは準備していたらしく、小さなスケッチブックを取り出し、キョウコに見せた。それはビーチの小さなテントのデザインだった。中にはテーブルと椅子、そして涼しげなカーテンで囲まれた素敵なスペースが描かれていた。
「これだよ！簡単に設営できるし、プライバシーも保てる。夏の暑さを感じながらの相談は、きっと新鮮でリフレッシュすることができるはず。」
キョウコは、ユウキの熱意に少し心を動かされていた。そして、新しいチャレンジをする勇気を持とうと決意する。
「わかった、やってみよう。でも、失敗しても責任は取らないからね！」キョウコが言いながら笑った。
二人は準備を進め、新たなビジネスのスタートラインに立ったのだった。
