第1章 第2章
守護者の力
遺忘の森の中を歩きながら、リナは突然、木々や草花が彼女にささやく声を感じるようになった。初めての体験に驚くリナだったが、徐々にその声を理解し始め、森の動植物とコミュニケーションを取ることができるようになる。それはまるで彼女が母なる大地と繋がっているかのような感覚だった。
また、リナは自らの中に眠る過去の記憶や忘れ去られていた出来事を鮮明に思い出すことができるようになった。彼女の先祖たちの冒険や、かつて守護者として活動していた人々の記憶が、彼女の中で甦る。これらの記憶は、リナが新たな守護者としての役割を果たす手助けとなった。
森を歩いていると、リナは突如として二つの姿が目の前に現れる。一つは、翡翠のような鮮やかな緑色の鳥の姿をしており、もう一つは白銀の毛を持つ狐のような姿だった。これらのクリーチャーはシオンとライルと名乗り、遺忘の森に住む古代からの守護者の使者であることを明かした。
「リナ、我々はお前のことを待っていた。新たな守護者として選ばれたお前に、過去の守護者たちの力と知識を授けるためにやってきたのだ。」シオンが鳴き声に似た言葉で告げる。
ライルは、毛をなでるような動きでリナの頬に触れ、「君の中には大きな可能性と力が眠っている。しかし、その力を正しく使うためには、我々の助けと指導が必要だ。」と優しく語りかけた。
リナはシオンとライルの言葉に感謝し、彼らと共に遺忘の森の奥深くへと進むことを決意する。シオンとライルはリナに、守護者としての役割や森を守るための方法、そして闇の組織との戦い方を教えてくれることになる。彼らとの出会いは、リナの新たな守護者としての冒険の始まりとなったのだった。