そんなある日、学校で金森が雄介に声をかけてきた。
「おい、鬼道。ちょっと来いよ。面白い場所に連れて行ってやるよ」
雄介は無視しようとしたが、金森の仲間たちが彼を取り囲み、逃げられない状況に追い込んだ。抵抗しようとすると、突然の強い衝撃が後頭部に走り、次の瞬間、雄介の意識は途切れてしまった。
気がつくと、雄介は暗い場所に横たわっていた。頭が重く、体を起こそうとするのも辛い状態だった。辺りを見回すと、彼は古びた石の壁に囲まれた地下のような場所にいることに気づいた。どうやら、金森たちに無理やり連れてこられたらしい。
「おい、起きたか、鬼道。さっさと起きろよ」
金森の声が耳元で響き、雄介は力なく立ち上がる。周りには金森とその仲間たちがいて、彼らは笑いながら何かを探しているようだった。
「ここは、昔の遺跡だってさ。宝が隠されてるって聞いたんだ。ま、どうせお前には関係ないけどな」
金森はそう言い放ち、雄介をバカにしたように笑う。雄介は何も言わずにその場に立ち尽くしていたが、心の中では恐怖と不安が渦巻いていた。彼はこの遺跡について聞いたことがあった。ここはかつて、最強の悪魔ヘルゼウスが封印された場所だという話を。
「なあ、これを見ろよ。地下に続く扉があるぞ」

















