学校最弱の俺は最強の悪魔の力を借りて最強に成り上がる – 第2話

金森の仲間の一人が叫び、皆がその方向に目を向けた。そこには、重厚な石の扉があり、古代の文字が刻まれていた。金森は興奮した様子で扉に近づき、その扉を力任せに押し開けようとした。

「ちょっと待って…それは…」

雄介が制止しようとするも、彼の声は届かず、金森は扉を開けることに成功した。途端に、地下から冷たい風が吹き上がり、異様な雰囲気が漂い始めた。雄介の不安は一気に増し、彼はその場から逃げ出したい衝動に駆られた。

だが、次の瞬間、何かが起こった。扉の奥から黒い霧が立ち上り、空間が歪んでいくのが見えた。そして、次元の亀裂が再び生じ、その裂け目から巨大な影が現れた。それは明らかに人間ではなく、異様に長い手足と鋭い牙を持つ怪物だった。

「な、なんだこれは!?」

金森たちは恐怖に駆られて一斉に逃げ出した。しかし、雄介はその場に立ち尽くして動けなかった。恐怖で体が硬直し、目の前の怪物から視線を逸らすことができなかったのだ。

怪物はゆっくりと雄介に近づいてきた。冷たい汗が背中を伝い、心臓が喉の奥で激しく鼓動する。絶望的な状況の中で、雄介は死を覚悟した。だが、その時、彼の耳に謎の声が響いた。

「やっと見つけた…我が魂を受け入れる者よ…」

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