夜が深まり、星が輝く空の下、二人はキャンプファイヤーを灯し、古い話や村の伝説に花を咲かせた。そして、真夜中を過ぎた頃、突然、美しい歌声が二人の耳に届いた。その声はどこからともなく聞こえてきて、まるで風に乗って遠くからやってきたようだった。
純は急に身を乗り出し、耳を澄ました。「それ…聞こえる?」
陸も目を細めて耳を澄ますと、その声が新しくできた井戸の方向から聞こえてくることに気づいた。「まさか、あの伝説が…」
純と陸は、その歌声の主を確かめるために、焚き火を残して井戸の方へと駆け足で向かった。だが、井戸の周りには誰もおらず、歌声もすぐに途切れてしまった。
「何だったんだろう…」純は戸惑った表情で陸を見つめた。
「わからない…」陸は言葉を濁しながらも、その歌声がかつて祖母から聞いた乙女の歌声と酷似していることに気づいていた。
二人は再び秘密基地へと戻り、焚き火を囲むことにした。しかし、その夜の出来事は二人の心に深く刻まれ、夜ごとに井戸から聞こえてくる歌声の謎を解き明かす決意を固めるのだった。



















