雪の旋律に響く心 – 最終章

最終話: 「雪の降る朝に」

雪が静かに降り積もる朝、東京の街は白いヴェールに包まれていた。カイトは自宅の窓からその光景を見つめ、昨夜から続く思考の渦に深く沈んでいた。ライブの成功、秀次からの告白、そして洋平との長年の関係。全てが彼の心に重くのしかかっていたが、今こそ決断を下す時だと感じていた。

「俺は…どうしたいんだ?」カイトは静かに自問し、窓の外に視線を投げかけた。音楽は彼にとって何よりも大切なものだ。それは変わらない。しかし、秀次と洋平、それぞれに対する感情は、これまで以上に複雑に絡み合っていた。彼は深呼吸をし、心を落ち着けてから決意を固めた。

カイトはギターを手に取り、静かに弦をかき鳴らした。メロディーが自然に溢れ出し、彼の中にある迷いが少しずつ晴れていくのを感じた。「俺は、この音楽を続ける。それが俺の道だ。」カイトは心の中でそう確信した。

それからしばらくして、カイトは洋平と秀次を呼び出した。二人が到着すると、カイトは真剣な表情で彼らを迎えた。窓の外には、まだ雪が舞っている。カイトは深呼吸をして、決意の言葉を口にした。

「洋平、秀次…二人には本当に感謝してる。お前たちがいなかったら、俺はここまで来られなかった。だけど、俺は自分の音楽を続けることに決めた。それが俺の生きる道だ。そして…」カイトは一瞬、言葉を詰まらせたが、すぐに続けた。「秀次、お前の気持ちには本当に感謝している。でも、俺はまだ自分の心を整理しきれていない。だから…今はこのままの関係でいさせてほしい。」

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