色を失った町 – 第3話

黄色の精霊:喜びと光

リアは、曲がりくねった山道を越え、砂漠の真ん中を目指して進んでいった。熱波が立ち上る砂漠は、彼女にとっては過酷な挑戦の場となった。しかし、砂漠の中心には伝説のオアシスがあり、その場所には喜びと光の精霊、黄色の精霊が住んでいると言われていた。

数日の旅の後、リアはついにそのオアシスを見つけた。真ん中には透き通るような湖が広がり、その周りには緑の植物や花々が生い茂っていた。そして、湖のほとりで太陽の下、輝くような黄色の服を身に纏った男性が楽器を手に歌を歌っていた。

リアが近づくと、男性は歌を止めて笑顔で彼女を迎えた。「ようこそ、私は黄色の精霊。このオアシスは、喜びと光の場所だ。」

リアは旅の目的を伝えると、黄色の精霊は首をかしげて言った。「私の絵の具を欲しいのなら、まずはここで喜びと光を感じること。」

そして、精霊はリアをオアシスの中心にある小さな舞踏場に案内した。そこには、動物たちや他の精霊たちが集まり、楽しそうに踊っていた。リアも黄色の精霊と共に舞い、笑顔や歌、楽しい時間を過ごすこととなった。

夜が更けると、黄色の精霊はリアに言った。「喜びは心の光。それを感じ取ることができたあなたに、私の絵の具を贈ろう。」

そして、リアは太陽のように輝く黄色の絵の具を手に入れた。彼女は喜びと感謝の気持ちで黄色の精霊に感謝し、次の目的地へと足を進めた。

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