いちごのぼうけん

たけしは元気いっぱいの小男の子。彼は青空の下、いちご農園の近くに住んでいて、毎年開催されるいちごの収穫祭を心待ちにしていました。いちごを食べる時間は、彼にとってまるで夢のような時間でした。ところが、今年の収穫祭が近づくにつれ、隣の農園に住むあらし君が現れました。

「あらし君、また来たの?」「俺のいちごが一番おいしいに決まってるだろ!」と、あらし君は笑いながら言いました。たけしは少し腹が立ちました。「いや、僕のいちごの方が甘いよ!収穫祭で勝負しよう!」と元気に言いました。あらし君も少し笑った後、頷きました。

こうして、いちご対決が決まったのです。でも、問題がひとつありました。二人はお互いの農園のいちごを見せることにしたのですが、何を思ったのか、いちごを盗んでしまったのです!

「どうしよう!これじゃどちらのいちごが一番か分からなくなった!」と、たけしは驚きました。あらし君も考え込んでいる様子でした。それでも、二人は解決策を考えなければなりませんでした。このままではオリンピックのような大イベントが台無しになってしまう。そこで、たけしは良いアイデアを思いつきました。

「友達のユリとケンジを呼んで、一緒にいちごを使ったデザートを作ろう!」と明るく言いました。あらし君もそれに賛成しました。「じゃあ、早く行こう!」ふたりはそれぞれの農園に戻り、友達を呼びに行きました。

間もなく、ユリとケンジが集まりました。「さあ、みんなでいちごスイーツを作ろう!」と、たけしは元気に叫びました。

彼らはしっかりと手を洗うと、いちごをたくさん用意しました。真っ赤で美味しそうないちごを見て、みんなの目はきらきら輝きます。まず、たけしがいちごを一つ手に持ち、「これが僕のいちご!甘いよ!」とみんなに見せました。

ところが、ユリが声を上げます。「さっそくいちごを切ろう!」と言って、包丁を手に取りました。そうすると、なんと、手を滑らせていちごが床に落ちてしまったのです!

みんなはびっくり。「あはは、いちごが逃げた!」と笑い合いました。たけしはすかさず、再びいちごを拾い上げて、「今度は逃がさないよ!」と再び切る準備をしました。

続いて、いちごジュースを作る番になり、これがまた大混乱でした。たけしがジュースをミキサーに入れた瞬間、いちごのジュースが勢いよく飛び散り、部屋中が赤く染まってしまいました!「わあ、いちご雨だ!」ユリは大声で笑いました。

粉砂糖を振りかける段階でも、大騒動が続きました。ケンジは粉砂糖を振ろうとした途端、風が吹き、粉砂糖がまるで雪のように空中に舞い上がりました。「あらし君、雪だるま作れるかな?」と、たけしは冗談を言いました。

皆が笑いながら、楽しく作業が続きました。最終的に、かわいいいちごのデザートができあがりました。盛り付けも終わり、みんなで写真を撮ると、たけしが言いました。「じゃあ、食べてみよう!」

彼らは一口ずつデザートを食べてみました。すると、その瞬間、みんなの顔がパッと明るくなり、「これが一番おいしい!」と大好評になりました。

いちごスイーツがあまりにも美味しくて、どちらのいちごが一番かよりも、その楽しさや友情の方が大切だと気づいたのです。

「たけし、君と一緒に作ったから、もっと美味しかったよ!」とあらし君が言いました。「ありがとう!これからは友達だよね?」と、たけしが返しました。あらし君は頷き、二人は新たな友情を築くことになったのです。

そして、収穫祭の日。彼らは一緒にいちごのスムージーを作ることにしました。「どんなスムージーを作ろうか?」とたけしは目を輝かせました。

「あらし君のいちごも使おう!」と、いちごがたくさんあることを再確認しました。出来上がったスムージーは、とても美味しかったです!

みんなに振る舞うと、「これが一番おいしい!」と歓声が上がりました。今では、喧嘩ではなく、笑顔で結びついた彼らの友情は、いちごのように甘いものに変わったのでした。

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