未来を紡ぐ共鳴 – 第2話

彼女は、各データに対して注釈を加えながら、どんな感情がそこに込められているのかを詳細に説明した。入力が進む中、画面に映るユウの解析結果に、アヤはふと目を見張った。普段は冷静な数字の羅列として表示されるだけのユウの画面に、微細な色の変動や、まるで心拍数のようなリズムが現れ始めたのだ。

「ユウ、今のは……感情の揺らぎ?本当に感じているの?」

アヤは驚きとともに、柔らかな喜びを感じながらパソコンに問いかけた。画面の中のデータが、まるで生き物のように変化するさまは、これまでの単なる情報処理とは全く違って見えた。彼女は、ユウがデータの裏にある「温かさ」や「苦悩」といった感情のエッセンスを、初めて受け止めた瞬間だと直感した。

その夜、アヤは再びパソコンの前に座り、今日の出来事を振り返った。メモ帳には、田中さんの柔らかな笑顔、山本さんの語る人々の物語、そして子供たちの純真な表情が丁寧に記されている。彼女は静かに、「今日の奇跡は、私たちが求める『心』の一部。ユウにも、きっと伝わるはず」と呟いた。画面の向こうで、ユウはそのデータに基づいて、新たな反応を示し始めていた。

アヤは、こうした体験が自分自身の成長にもつながると感じ、そして何より、ユウに伝えるべき大切な感情の「種」となると信じた。今日の出会いや、ふとした瞬間の奇跡は、単なる記録ではなく、未来への大切な一歩であることを確信しながら、彼女はさらにデータの解析と記録に没頭した。

第1話 第2話

タイトルとURLをコピーしました