氷の王国の謎 – 第2話

第1話 第2話

初めての障害:「過去の足跡をたどりながら」

氷の王国への道は決して容易ではなかった。太陽が地平線に低く、その光が微かに輝く中、エリカたちの探検隊は氷河の上を進むことになった。しかし、氷の下からは深い轟音が響き、そのすぐ下に激流が流れていることを物語っていた。

「皆、バランスを取って。一歩一歩慎重に。」ロバートの声が隊員たちに響き渡った。突如、氷が割れる音がして、一部が深い青い水の中へと沈んでいった。エリカは心の中で祈るように息をのんだ。

さらに、吹雪が彼らを襲った。強風と共に飛ぶ氷の結晶が顔を打ち、視界は一瞬で真っ白になった。ニコラスは「このままでは危険だ!シェルターを求めなければ!」と叫んだ。

探検隊は風の影響を受けずにすみそうな大きな氷の塊の後ろに退避した。風が収まるのを待つ間、エリカはサックから祖父の遺した手記を取り出してみた。その中には、彼がこの地を探検した際の経験や、彼が発見した秘密のルート、さらには北極の生態や気象に関する詳細な記録が詳しく綴られていた。



「これを見て!祖父が吹雪を避けるための場所を記している。このルートを進めば、安全なキャンプ地にたどり着けるかもしれない。」エリカは手記のページを指さし、チームに伝えた。その指摘を受けて、チームは新しいルートを確立することに決めた。

祖父の手記は、エリカたちにとってまさに宝の地図のようだった。吹雪を避けるための場所、氷河を安全に渡る方法、さらには極寒の中で体温を保つ方法まで、彼の経験が彼らの指南役となった。

祖父の手記のおかげで、エリカたちは数々の困難を乗り越えることができた。彼らは再び、氷の王国探しの旅を続ける勇気と希望を取り戻した。エリカは心の中で、祖父に感謝の気持ちを伝えながら、次なる挑戦へと臨む準備を始めた。