モンスターストーン – 第1章: 第2話

次の瞬間、慶太郎は地面に倒れ込んでいた。彼はふらつきながらもゆっくりと起き上がり、周囲を見渡す。元の公園だ。しかし、さっきまで光り輝いていたはずの黄色い隕石は、跡形もなく消えている。公園は静まり返り、先ほどの出来事がまるで夢のように思えた。

「なんだったんだ…今の…?」慶太郎は頭を抱え、立ち上がりながら呟いた。体はまだ震えており、心臓が激しく鼓動しているのを感じる。彼は自分が見たこと、感じたことを整理しようとするが、考えがまとまらない。アウルムという女性、彼女の言葉、そして自分の体を借りるという意味…。

慶太郎は深く息を吸い込み、混乱したままではあったが、とにかく家に帰ることにした。歩き出す彼の足取りは重く、頭の中には無数の疑問が渦巻いていた。彼は一度立ち止まり、もう一度公園の方を振り返ったが、そこには何も異常は見られなかった。

「もしかして、夢だったのか…?」彼は自分自身に問いかけるように呟いたが、その瞬間、胸の奥に何か得体の知れない感覚が走るのを感じた。慶太郎は無意識のうちに胸に手を当て、「違う…あれは現実だ」と自分に言い聞かせるように再び歩き出した。

慶太郎の中で何かが変わったことは確かだった。彼はその変化の理由を知るために、もっと深く調べる必要があると感じていた。家に戻る途中、彼は自分の中で新たな決意が芽生えるのを感じ、さらに足を速めた。

第1章:第1話|第2話

タイトルとURLをコピーしました