モンスターストーン – 第2章: 第5話

< モンスターストーン – 第2章: 第4話

部隊内の空気は少し不安定だった。慶太郎が持つアウルムの力に対する懐疑的な意見が、一部のメンバーたちの間で囁かれていた。彼のスキルの強大さは誰もが認めるところだが、その反動の大きさが不安要素となっていたのだ。

「慶太郎のスキルは確かに強いけど、毎回反動で気絶するんじゃ、戦いの最中に足手まといになるかもしれない…」一人のメンバーが小声で言った。

「そうだな…もし彼が再び倒れたら、誰が彼を守るんだ?俺たちは彼の面倒を見るために戦っているわけじゃない。」別のメンバーも同意する。

その話を耳にした慶太郎は、心の中に不安と戸惑いを感じた。彼は自分の力が原因で周りの人々に迷惑をかけているという事実を受け入れつつも、どうすれば彼らの信頼を得られるのかを考えていた。

その時、アウルムの声が彼の内面で響いた。「慶太郎、今こそお主が己の力を証明する時じゃ。妾と共に、皆の信頼を得るためにもっと強くなるのだ。」

慶太郎はアウルムの言葉に勇気をもらい、決意を新たにした。「分かった。俺、もっと強くなってみせる。」