最後のメッセージ – 第二幕: 探索と超自然の出会い 後編

第8話: 旧病院の秘密

カズキとヨシオは、廃墟と化した病院の重々しい扉を押し開けた。内部は思った以上に荒廃しており、壁はヒビ割れ、天井からは断続的に水滴が落ちていた。彼らは懐中電灯を手に、アユミの足跡を辿るべく廊下を進み始めた。

「気を付けて進もう、この建物、いつ崩れてもおかしくないからな。」ヨシオが低い声で言った。

「うん、分かってる。でも、アユミが何を見つけたのか、それを知る手がかりがここにあるかもしれない。」カズキが返しながら、目の前の古い医療記録や散乱している物品を慎重に調べていった。

彼らは病院の奥深くに進むにつれ、奇妙な現象に遭遇し始めた。突如として周囲の温度が急激に下がり、息が白く霧化するのが見えた。それだけではなく、壁の影からはひそひそと囁く声が聞こえ、空気は一層重くなる。カズキは背筋が凍る感覚を覚えながらも、ヨシオに続いて前進し続けた。

「これがアユミが感じた恐怖か…?」カズキがつぶやいた。

「可能性は高いな。この場所、ただならぬものを感じる。」ヨシオが応じる。

二人が地下室にたどり着いたとき、彼らの前に広がる光景はさらに陰鬱だった。そこには、壁に奇妙なシンボルが描かれた部屋があり、その一角には古びた机と椅子が置かれていた。机の上にはホコリに覆われた日記が一冊、放置されていた。

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