カズキは手袋をして慎重に日記を開いた。ページをめくる手には力が入り、彼の目は急ぎ文字を追った。「ここに書かれている…『異界の門を開く』だって?ヨシオ、これを見てくれ。」
ヨシオが覗き込みながら、顔をしかめた。「異界の門、か。アユミは何を試みたんだ?」
「この日記によれば、彼女はこの病院で何か特別な力を感じ取ったらしい。そして、その力を使って何かを開こうとしていた…それが『異界の門』だ。」
二人は更に日記を詳細に調査し、アユミが最後に記述した計画を理解しようと努めた。その内容は複雑で、古代の呪文や儀式に関する記述が散見された。
「これはもう、科学の範疇を超えているな。」ヨシオがつぶやいた。
カズキは深くうなずき、「アユミがここで何を見たのか、真実を解明するまで、俺たちはここを離れない。全てを明らかにしよう。」と決意を新たにした。
そうして、カズキとヨシオは更に病院内を探索し続けた。アユミの残した謎を解き明かすために、彼らは全ての手がかりを探り、やがてその秘密に一歩近づいていくのだった。