第9話: 異界への扉
カズキとヨシオは旧病院の地下室で重要な発見をした。アユミの日記から、彼女が「異界の門」を開くために使用した呪文と儀式の詳細が明らかになった。ページには細かく記された手順と、使用された具体的なアイテムが書かれていた。二人はこの情報を手がかりに、アユミがどのようにして自ら異界へと足を踏み入れたのかを理解し始めていた。
「これがアユミが使った呪文か…」カズキが低く呟いた。彼は日記を手に再びその呪文の部分を読み返し、その深い意味を理解しようと努めた。
ヨシオがその肩を軽く叩いた。「カズキ、これでアユミがどうやって門を開いたのか分かったな。次は、実際に儀式を再現してみるか?」
カズキは少し躊躇しながらも頷いた。「うん、でも、それにはリスクが伴う。自分たちの安全も考えないと…」
「リスクは承知の上だ。でも、アユミを救うためなら、俺たちはやるべきだろう。」