最後のメッセージ – 第二幕: 探索と超自然の出会い 前編

第一幕:前編後編

第5話: 地元図書館の発見

カズキは地元の図書館の重い扉を押し開け、じめじめとした空気が漂う静かな空間に足を踏み入れた。彼の目的は明確だった。アユミが興味を持っていた古い伝説や歴史に関する書籍を探し出すこと。彼は図書館のカードカタログを手早くめくり、関連する書架へと向かった。

書架の間を歩きながら、カズキはアユミの興味の対象がどれほど広範囲にわたっていたかを再認識した。彼女は特に古代文明と神話に魅了されており、その知識は専門家顔負けだった。彼が本を一冊一冊手に取るたびに、彼女がかつて彼に語った話が思い出された。

その時、図書館の奥から一人の老女が近づいてきた。彼女は古いショールを纏い、深いしわが刻まれた顔には何かを物語るような重厚感があった。老女はカズキの手にある本を指さし、静かに話し始めた。

「その本、彼女も読んでいたわね。アユミちゃんがよく来てたの。いつも古い伝説について調べていたのよ。」

カズキは驚き、同時に希望に胸が躍った。「あなた、アユミを知っていますか?彼女がどんなことを調べていたのか教えていただけませんか?」

老女は微笑みながら頷いた。「ええ、でもその話は少し長くなるわ。あなた、コーヒーを飲みながらお話ししましょうか?」

二人は図書館の隅にある休憩スペースへと移動し、コーヒーを手に落ち着いた。老女はゆっくりと、アユミが特に興味を持っていた「門」について語り始めた。

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