「カエデ、準備はいいか?」美穂が息を呑みながら問いかける。
「はい、美穂。だが、彼もただのモンスターではなさそうだ。何かを守っているような気がする…」カエデは鋭い眼差しでドラゴンを見つめた。
美穂は、手に持っているアンクレットを見つめ、深呼吸をした。そして、神獣との絆を感じながら、ドラゴンに立ち向かった。二人は連携して、ドラゴンの弱点を探りながら戦っていった。
戦いの最中、美穂はドラゴンの眼差しに何かを感じ取った。それは、彼が守護者としての役目に縛られ、本来の自由を求めているような悲しみだった。
「カエデ、このドラゴン…彼も私たちと同じ、何かを求めている。私たちの敵ではない!」美穂は叫び、ドラゴンに向かって手を伸ばした。
カエデは、美穂の言葉を理解し、ドラゴンに近づいて行った。そして、彼の心の中に入り、彼の悲しみや苦しみを感じ取った。
「彼は、かつて神獣としてこの地を自由に飛び回っていた。だが、何者かによってこの迷宮の守護者として封印され、自由を奪われたのだ。」カエデは、ドラゴンの心の中から得た情報を美穂に伝えた。
美穂は、その事実を知り、涙を流した。そして、彼女はドラゴンに向かって、心からの言葉を伝えた。
「私たちは、あなたの自由を取り戻すために戦います。あなたの敵ではありません。」
ドラゴンは、美穂の言葉を理解し、彼女たちの前から姿を消した。部屋の中には、ただ光り輝くアイテムだけが残されていた。
第1章 第2章