音楽祭の企画
アキラとリーナは、メロディア全土で音楽祭を開催するという夢に向かって、村を出発した。二人は王都へ向かう旅路に立ち、道中でさまざまな村や町を訪れながら、各地の音楽文化を調査することに決めた。道のりは長かったが、アキラの胸には、新しい音楽祭の構想が確実に形作られていた。
「アキラさん、最初にどの村に行きますか？」とリーナが尋ねる。
「まずは南の交易都市に行こう。そこは異なる文化が交わる場所だから、音楽スタイルもきっと多様だろう」と、アキラは答えた。
二人が到着した交易都市は、様々な商人や旅人たちが行き交い、賑やかな市場が広がっていた。市場の一角で、楽器職人たちが美しい弦楽器や笛を売り、旅人たちはそれらを試しながら次々と購入していく。
アキラはそこで、民族衣装を纏った人々が、華やかな音楽に合わせて踊る姿を目にした。彼らは独特なリズムで太鼓を叩き、陽気なメロディーで笛を吹いていた。アキラはその音楽に聞き入りながら、リズムやメロディーのパターンを頭に記憶していく。