時計の中の瞳 – 第2章: 繰り返される夢

第1章 第2章

エリオットの部屋の隅に、新しく購入したアンティークの時計が置かれていた。部屋の中でその時計だけが、まるで過去の時間を刻んでいるかのように、独特の存在感を放っていた。夜の静寂に、その時計の秒針の音だけが響いていた。

彼はベッドに横たわりながら、天井を見上げていた。今日の出来事、特にアンティーク店での会話や、時計の謎について考えていた。そして、その考えが彼を夢の世界へと誘った。

月明かりが満ちる公園。エリオットはそこに立っていた。彼の足元には、湿った土の匂いが漂っていた。彼の前には、大きな木があり、その木の下で、影のような人物が何かを埋める場面が繰り広げられていた。その人物の動きは緩慢で、まるで時間がゆっくりと流れているかのようだった。

エリオットは、その場面をじっと見つめていた。その人物の顔ははっきりとは見えなかったが、彼の手に持っているもの、それは明らかに箱のような形をしていた。そして、その箱を穴に埋めた後、人物は周囲を警戒しながらその場を立ち去った。

エリオットは、夢の中で自分の足が動くのを感じた。彼は、人物が埋めた場所に近づいていった。そして、彼の目の前には、新しく掘られた穴があった。彼は手を伸ばし、その土を掘り返そうとした。しかし、彼の指先が土に触れる瞬間、突然の光が彼の視界を奪った。

目を開けると、エリオットは自分の部屋にいた。彼の頭の中は、まだ夢の影響で混乱していた。そして、彼はその時計を見つめた。その絵柄と、夢の中の景色は酷似していた。彼は驚きと興奮の入り混じった気持ちで、ベッドから飛び起きた。

彼は、自分の手帳を取り出し、夢の中で見た景色や、人物の動き、そして埋められた場所の特徴を細かく書き留めた。彼はジャーナリストとしての直感を信じ、この夢が何かのメッセージを伝えてきているのだと確信した。

その後、彼は再びベッドに横たわったが、夢の影響でなかなか眠れなかった。そして、彼は再び同じ夢を見た。