異世界図書館の新守護者~私の魔法書は無限!~ – 第2話

危機を乗り越えた後、綾はエルドラに呼び出された。図書館の最も静かな奥深く、知識の楽園とも称される部屋にて、エルドラは彼女の前に現れる。

「綾、先ほどの戦いはよく戦った。しかし、まだ君の中に眠る真の力を知っているだろうか?」エルドラの瞳は、何千年もの時を経てきた深い知識と悲しみを秘めているように見えた。

綾は首を傾げる。「私にまだ知らない力があるのですか?」

エルドラはゆっくりと頷いた。「その力は、守護者としての真の力。それを引き出す鍵となるのが、私の過去の秘密だ。」

綾は疑問に思う。「エルドラさんの過去…?」

エルドラは深呼吸し、昔のことを思い出しながら語り始めた。「私は、かつてこの図書館を襲った魔物の一体だった。知識を欲して、図書館の全てを手に入れようとした。しかし、守護者としてこの図書館を守っていた前任者に敗れ、こうして図書館の管理者としての役目を持たされたのだ。」



綾は驚きの表情を浮かべる。「それは…」

「その時、私は理解した。知識を手に入れることと、それを正しく活用することは異なる。欲深く知識を追い求めた結果、私は魔物へと堕ちてしまった。」

綾はエルドラの言葉を真剣に聞き入れる。「それは、私も気をつけなければならないことですね。」

エルドラは微笑んで綾に言った。「君には、私が犯した過ちを犯さない力がある。それが守護者としての真の力だ。心のバランスを保ち、知識を正しく活用すること。そのための方法を、今、伝授しよう。」

綾は新たな知識と技を学び取る。その力は、彼女がこれまでに経験した交流や絆を基にして、それを更に高めるものだった。

数日後、再び図書館に魔物が現れた。しかし、今回の綾は以前とは違う。彼女は新たに手に入れた力を駆使し、仲間たちと共に魔物を退治する。エルドラの過去の教えと、守護者としての真の力を手に、綾は図書館の平和を守り続けるのだった。

第1話 第2話

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