「我々が一丸となれば、どんな困難も乗り越えられる。信じて進むしかない」
彼らは翌朝、村の北に広がる平原へと足を運ぶことに決めた。旅の出発前、エリナは小さなノートに何かを書き留めながら、ふと立ち止まった。
「この地域、異常な気象現象が多く記録されています。もしかすると、何か大いなる力が働いているのかもしれません」
ミカエルは、地図を広げながら静かに提案する。
「この辺りは、古来より不思議な伝承が語られている場所だ。空の変わりや奇妙な現象が、あの伝説と関係しているのではないか」
陽斗は、その言葉に耳を傾けながら、遠くに見える山並みを指差した。
「あそこに、異変の兆候があるという噂もある。実際に調査に行く価値は十分にありそうだ」
旅立ちの日、彼らは朝靄がまだ立ち込める中で、各自の装備を整え、互いに簡単な挨拶を交わした。ロレンスは、肩に担いだ剣を見つめながら、重い口調で言った。
「この旅は、我々の絆を試すものとなるだろう。しかし、共に歩むことで新たな真実が見えてくると信じている」
エリナは、静かな微笑みを浮かべながら、仲間たちに向かって言った。
「私たちの道の先には、未知なる危険と、貴重な知識が待っています。全ては、未来のための試練です」
ミカエルは、背中に背負った古びた鞄を軽く叩いて、冗談交じりに笑いながら答えた。
「なら、我々は冒険者として、名を馳せる覚悟をしなければならないな。さあ、行こう。新たな発見が我々を待っている」

















