夕方、ローランドの家の前に到着したエリオットは、古びた門を押し開けた。家は放置されているようで、草木が生い茂り、窓は塞がれていた。彼は深呼吸をし、敷地内に足を踏み入れた。
家の中は埃っぽく、暗かった。しかし、エリオットは手帳に書かれていた内容や、アンティーク店で得た情報を頼りに、家の中を探索し始めた。
リビングには、破れた家族の写真や、散らばった家具があった。そして、壁には時計の絵や、家族の日常の様子を描いた絵が飾られていた。
彼は2階へと向かい、ローランドの寝室を見つけた。部屋の中央には大きな机があり、その上には古い日記や手紙が散らばっていた。
エリオットは日記を手に取り、熱心に中身を読み始めた。日記には、ローランドが時計を手に入れた後、彼の家族や友人たちとの関係がどのように変わっていったのかが詳しく書かれていた。
特に興味深かったのは、ローランドが時計の呪いについて、独自の調査をしていたことだった。彼は、時計の製作者や、それにまつわる古い伝説を探求していた。
日記の最後のページには、彼の結論が書かれていた。「私は、この時計の呪いを解く方法を見つけることができなかった。しかし、私の家族や友人たちを守るためには、この時計を手放すしかないと確信している。」
エリオットは日記を閉じ、次に手紙を手に取った。その手紙は、ローランドの友人であるジョン宛てのものだった。
手紙には次のように書かれていた：
「ジョン、私はこの手紙を書くことで、君に私の気持ちを伝えることができればと思っている。私は、時計の呪いのせいで、私の家族を失ってしまった。そして、私自身も、この呪いから逃れることはできないと確信している。」
「しかし、私は最後の瞬間まで、君や他の友人たちを守るために戦うつもりだ。私は、公園で、時計と一緒に私の遺品を埋めることにした。」
「私の家には、時計の呪いに関する私の調査結果や、それに関連する古い文献がたくさんある。もし、君がこの手紙を読んでいるのであれば、私の家を訪れて、私の研究を引き継いでほしい。」
エリオットは手紙を読み終えると、深く息を吸った。彼は、この手紙がローランドの失踪や彼の家族の死についての真実を示しているのではないかと確信した。
彼は、ローランドの研究を引き継ぐことを決意し、家の中にある古い文献や日記を集め、自分のバッグに入れた。そして、家を後にし、次の手がかりを求めて、公園を再び訪れることにした。
