聖夜に注ぐレクイエム – 12月24日

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聖夜の誘い

クリスマスイブの夜、街は鮮やかなイルミネーションに彩られ、喜びと期待に満ちていた。しかし、その華やかさとは裏腹に、陸と片桐の心は重く沈んでいた。彼らは怜子の居場所に繋がる手がかりを追い詰めるため、情報を整理しながら次の一手を考えていた。

「片桐、この地図を見てくれ。」

陸が広げた地図には、片桐が楽譜から読み取った古い地名がマークされていた。その場所は街の外れにある廃教会だった。

「ここに怜子さんがいる可能性が高い。でも、何のために彼女をそこへ?」

「真犯人がこの場所を選んだ理由は分からないが、怜子さんを利用しようとしているのは間違いない。」

片桐は黙って頷き、すぐに陸とともに廃教会に向かう準備を整えた。

車の中で、陸は緊張を隠せなかった。何かが起こるという直感が彼を強く掴んでいた。

「陸さん、焦りすぎないでください。怜子さんを助けるためには冷静さが必要です。」