夜の記憶 – 第4章

エリカの胸が凍りついた。「誰ですか?何が目的なんです?」

しかし、相手はそれ以上何も言わず、一方的に通話を切った。電話を握りしめたまま、エリカは深い息をついた。脅迫のような電話がかかってくるのは初めてだったが、それが真壁に関係していると直感した。

翌朝、エリカは再び田代悠真に連絡を取り、会う約束をした。田代は町の警察官でありながら、エリカの調査に非公式で協力してくれる唯一の人物だった。

「電話がかかってきた?それはただの嫌がらせかもしれないが……慎重に行動するべきだ。」田代はそう言って真剣な表情を見せた。「それにしても、赤い印がつけられた場所が気になるな。その石碑のところに行くしかなさそうだ。」

「私もそう思います。真壁さんが何を隠そうとしているのかを確かめるためには、そこに行くしかない。」

二人は赤い印が示す石碑の場所を調査する計画を立てた。次回の調査で何が見つかるのか――それが事件の鍵を握ると信じて。

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