「怜子さんは、自分の言葉や行動が火災に影響を与えたと思っていたんですね。」
「そうだ。だが、火災の直接的な原因については触れていない。」
片桐がページを読み進めると、後半に奇妙な文章が書かれていることに気づいた。
「私は真実を隠した。そして、誰かがそれを知っている。」
「誰かが知っている……?」
陸はその言葉に注目し、片桐と顔を見合わせた。怜子が隠している真実を他の誰かが知っているということは、彼女の失踪にその人物が関与している可能性が高い。
さらに調査を進める中で、片桐は日記の中に繰り返し登場する「鍵」という言葉に注目した。
「この『鍵』というのが何を指しているのか。物理的な鍵なのか、それとも何かを象徴する言葉なのか……。」
「確かに気になるな。控室で見つかったものに関連があるのかもしれない。」

















