夜の記憶 – 第6章

「これは……」エリカが模様に手を触れた瞬間、洞窟の奥から物音が聞こえた。

「誰かいる……?」

二人が警戒して進むと、奥に人影が現れた。それは真壁圭介だった。

「よくここまで来たな……」真壁は冷静に言った。しかし、その表情には焦りが見える。

「あなたが隠そうとしていたものは何ですか?」エリカが問い詰める。

「お前には関係ないことだ。だが、ここで終わりにしよう。」真壁は鋭い目つきでそう言い放つと、手に持っていた何かを振りかざした。

「逃げろ!」田代がエリカを庇うように前に出た。

洞窟内での攻防が始まる中、エリカは壁に刻まれた模様の中に目立つ一つの印を見つけた。それを押すと、洞窟の一部が崩れ始めた。

「急げ!出るぞ!」田代がエリカを引っ張る。

真壁は崩れゆく洞窟から逃げ出そうとするが、岩が崩れ落ち、奥へと取り残される。田代とエリカは間一髪で洞窟を脱出することができた。

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